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「介護資金が不安。敷地を分割して売却すべきか」

2019.09.25

M様は56歳独身で、現在80歳になるお母様と一緒に暮らしていらっしゃいます。
お父様は3年前に亡くなられました。M様は2人姉妹の妹で、お姉様は結婚して別の所で暮らしています。
お姉様は遠くに住んでいるためなかなか会うことがなく相続の話をする機会を持てずにいます。M様の不動産資産は、現在お母様と暮らしているM様の名義の家とその300坪の敷地のみです。
ここ最近、お母様の体調が悪化していて、病院に通っているわけではないのですが認知症の疑いがあり、M様が介護をしています。お母様は現在年金で暮らしており、介護費用が発生した場合はM様が支払いをしていますが、それは結構な金額です。
これから先の介護費用はどれくらいかかるのか、自分の稼ぎだけで払うことができるのか、M様は不安を感じていました。
M様のお母様は、今まではとくに体の不調もなく生活していましたが、ここ半年ほどで急激に体調が悪化し、認知症の症状がではじめました。
認知症が進めば、M様1人でお母様のお世話をするのは難しくなるのでヘルパーさんに来てもらったり、デイサービスを利用したりすることになるかもしれません。もちろん、病院の治療費もかかります。お母様がケガをしないように、階段に手すりをつける・部屋の段差をなくすなど、家の介護リフォーム工事が必要になる場合もあります。
今まではM様が介護費用を支払っていましたが、このまま症状が進めば払えなくなってしまうかもしれません。お母様の認知症の進行具合からいっても、できるだけ早く介護資金の問題を解決する必要があります。
M様の不動産資産は、現在お母様と暮らしている持ち家とその敷地のみです。他に亡くなられたお父様から相続した土地などもないので、土地を貸したり売却して収入を得ることはできないかと思っていました。
しかし、実際にM様のご自宅を見に行ったところ、M様とお母様が暮らす家は土地の半分ほどしか使っておらず、他は駐車場や倉庫、家庭菜園などに使用していました。
今はお2人しか暮らしていないのでそれほどスペースは必要なく、駐車場や倉庫なども不要とのことでした。
駐車場や倉庫に使われている土地を利用して、戸建賃貸や小さめの賃貸アパートを建てれば、そこから収入を得ることができる可能性があります。
しかし、M様は家賃収入で継続的に収入を得ることよりも認知症が進行しているお母様の介護費用のために出来るだけ早くまとまった資金が必要だと思っていましたので、全体の敷地のうち自宅部分だけを残して、残りの土地を売却することを提案しました。
M様の土地は300坪で、自宅に使われているのはそのうちの140坪です。
残りの160坪を売却すれば、売却金額は約4500万円ほどになると想定されます。
これなら十分な介護資金になるとM様は安心し、敷地を分割して売却することに決めました。
M様のように、使っていない土地がある場合、土地を貸す・売却するなど複数の選択肢があります。
土地を売却することのメリットはまず、資産を現金化できることです。現金化することで、その資金で住宅ローンを支払ったり、または他の立地の良い土地を買ったりすることもできます。
今回のケースでは、M様はなるべく早くお母様の介護費用に使う資金が必要でした。そのため、土地を売却してまとまった資金を得ることを選択したのです。また現金化することで相続人が複数いた場合に遺産を分けやすくなります。M様は2人姉妹ですので、お母様が亡くなられた場合は残った現金を平等に分けることができます。
もちろん、土地を売却するのはデメリットもあります。土地を貸した場合と違い、売却してしまえばそれ以降はその土地を利用して収益を得ることはできなくなりますし、宅地として使用していた不動産資産を現金化することで、相続税上の評価は大きく上がります。
それによって相続税がかかるようになってしまうということもありますし、売却して得た利益にも税金がかかります。
使っていない土地をどう利用するかは、ご自分の状況、その土地がどのようなものかで選択肢は変わりますので、それぞれのメリット・デメリットをきちんと把握したうえで判断することが大切です。