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「財産の中身の把握と分割の仕方で節税にも繋がる」

2019.09.25

不動産オーナーであるO様(78歳)は、現在奥様と2人で暮らしており2人のお子様がいらっしゃいます。
300~400坪の土地を多数、その他複数の借地権を保有しているO様ですが、その土地であまり収益を得られていない状態です。そして今は元気に過ごしていますが、ご自分の年齢を考えてそろそろ不動産相続についても考えなければと感じています。
O様は保有している財産が多いわりに全体の収益比率は悪く、土地を有効活用できていない状態でした。全く利用せず持て余している土地もあり、この土地を使って効率よく収入を得たいと思っています。
また複数の遊休地・貸地・借地権を保有しているO様は、それぞれの資産をどのような形で奥様とお子様に分けるのがいいのか、それに加えて節税対策なども知りたいと思いご相談にいらっしゃいました。
はじめに、土地の相続についてO様は、奥さまとお子様に土地を平等に分割して分ければ問題ないと考えていましたが、「財産の分け方を間違えると節税にも失敗する」ということをご説明しました。
例えば、財産が1億6000万円あり、配偶者と子ども2人に財産を分けるとします。一次相続では配偶者が全ての財産を相続すれば、相続税はゼロになります。これは「配偶者の税額軽減」という、夫婦間で財産を相続する場合は1億6千万円までは相続税は課税されないという制度があるからです。
それならば、とりあえず財産は配偶者が全部相続するのが良いと思ってしまいがちですが、この制度を利用して多額の財産を相続した配偶者が亡くなれば、子供たちに二次相続が発生します。子供は配偶者ではないので、多額の財産の相続税を払うことになるのです。
配偶者がまだ若い場合は、一次相続で全部財産を相続しその後何らかの節税対策をすることも可能ですが、配偶者が高齢で一次相続の後すぐ亡くなった場合、二次相続で払う相続税は高額になってしまいます。
このように、配偶者の年齢によっても財産をどう分けるかで節税に失敗してしまうこともあり、相続においては二次相続まで見据えた最適な分配比率を考える必要があります。
また、財産の中身を分析せず比率だけを考えて財産を分けることは危険です。
また、O様はこれからの遺産相続の相談も大事ですが、現在の保有財産からの収益をあげることがまず最優先と考えていましたので、しっかりと保有している財産の中身がどういうものなのか分析する必要があります。
財産の中身を分析するために「財産分析書」を作成しました。そして分析をして財産を分類したところ、保有している土地のうち400坪規模の遊休地2つと200~300坪の貸地3つの収益性が低いことが分かりましたので、貸地の底地処理と、それにより得た収益での土地活用を提案しました。
複数の土地を所有していても、立地条件などによって資産価値は変動します。所有している土地がどのような土地なのかをしっかりと把握しておかなければ、その土地から得られる利益がどれくらいなのかを理解することはできません。
O様のように土地を活用することなく持て余してしまっている人も多いと思います。不動産の知識がないばかりに悪い不動産業者の言われるがままに土地を安く売ってしまい、損をすることもあるかもしれません。
そのようなことがないように、客観的に財産を分析してデータ化し、不動産の知識がない人でも分かりやすく納得のいく説明をしてくれる不動産のプロを見つけ、相談することが大切です。また、相続の際も財産の分け方を間違えれば節税にも失敗してしまう可能性がありますので、複数所有している土地のそれぞれの価値を理解できていれば、正しい分配比率で相続人に分配することができます。
財産の中身を分析することは、遺産を相続することになった相続人にとっても大切なことです。もし自分が相続人になる場合は、その財産の中身がどのようなものなのかをまず把握するようにしましょう。
相続というと、お金や土地を引き継ぐというプラスのイメージがあると思いますが、相続はプラスだけでなく、借金などのマイナスの遺産も引き継がれます。また、土地は所有するだけで固定資産税を払う必要があります。
相続した土地が利用価値があまりないなければ、負担だけが発生する場合もあるので、遺産相続をした場合はまず遺産の中身を分析し、有効に活用しましょう。