CASE事例紹介

不動産相続では、思わぬ相続
(争族・争続)がつきものです。
事前に事例を知ることで、
対策することができます。

不動産相続事例

父が急死。高齢の母と財産をどう相続すれば良いか?

1.相談内容

M様はお父様が亡くなり、M様とお母様で財産を相続することになりました。
お父様の財産は自宅と現預金のみですが、M様の知人から聞いた話やネットの情報によると、どうやら相続税がかかりそうでした。
また、M様のお母様は高齢で老人ホームに入所しており、身体は元気ですがここ最近物忘れが多く、認知症になってしまったらどうしたら良いか悩んでいました。

 

2.解決策

相談に来られた際に、まずは相続税の試算をさせて頂きました。
M様のおっしゃるとおり、相続財産はご自宅と現預金のみでしたが、土地の面積も大きく資産評価の高い不動産で、また現預金も多くあったため相続税が発生する状況でした。

また、M様がお悩みのお母様の今後を考え、相続に強い司法書士と協力をして『任意後見制度』をご提案しました。
お母様がまだ十分な判断能力があるうちに、将来認知症になってしまった場合に備えて、M様がお母様の今後の生活や財産管理に関する事務をすることが出来ます。

 

3.結果

今回ご自宅については、お母様の状況をみて自由に維持・処分が出来るようにM様が相続をし、現預金については今後の生活を鑑みてお母様が相続をすることとなりました。
お母様の現預金については何かあればM様が後見人になっているため、お母様に代わり管理をすることが出来て安心しましたと喜んで頂けました。

不動産相続事例

相続前の自宅リフォームは、有効な節税対策になる!

2棟のアパートのオーナーであるM様(78歳)は、娘さまが一人いらっしゃいます。
昨年奥様が亡くなられ、M様もご自分の年齢を考えて相続税対策などをそろそろ 考える必要があると感じられておりました。

 

1.相談内容

●アパートを娘に相続したいが、相続税はどれくらいかかるのか?

M様の所有するアパート2棟は、計15世帯のうち5つしか入居がない状態で、 借入の返済もあるためキャッシュフローがマイナスとなっていました。
アパートなどの賃貸物件は、空室が多いと相続税は高くなってしまいます。
貸家の相続税評価は、入居率が高いほうが土地と建物の評価額が下がるため相続税が安くなるのです。
M様は入居率の低いアパートを娘さんに相続する際の相続税がどれくらいになるのかを心配されていました。

 

2.課題、問題点

●娘にアパートはいらないと言われてしまった。相続してもらうには、どうすればいいのか。

相続の話を進めたいM様ですが、娘さまはアパートはいらないとの事。
M様のアパートは入居者が少なく築年数も古いので、家賃収入が少ないにも関わらずこれから修繕費などが増えていくことになります。
もしアパートを引き継いでもらいたい場合は、節税対策などよりも先にまず娘さまがアパートを相続しても良い状態にする必要があることをM様に伝えました。

 

3.解決策

●アパートをリフォームし、入居率を高める

リフォームをしてアパートの入居率を高めれば、娘さまもアパートを相続しても良いという状態になる可能性がありました。
それと同時にリフォームは、入居率のアップが見込めるだけでなく節税対策にもなります。

まずリフォーム代を支払うことで現金という相続財産が減るので、その分相続税を減らせます。
そして増改築や種類変更を伴わない程度のものであれば、リフォームをすることにより建物の資産価値は上がりますが、固定資産税には反映されないので、建物の相続税評価額は変らないのです。

入居率も上がり節税になるならと、M様は娘さまとも話したうえで、アパートをリフォームすることにしました。
そしてリフォームの結果、アパートは12世帯まで埋まりキャッシュフローもプラスになったため、娘さまもアパートを相続しても良いということになり、M様は建物だけを娘さまに贈与しました。
アパートを生前に贈与して娘さまに家賃収入が入るようにし、M様のお金をこれ以上増やさないようにすれば相続財産の増加も防止できるので、さらに相続税の節税対策ができる結果となりました。

 

4.この事例から学べること

●相続前の自宅リフォームは、有効な節税対策になる

古いアパートなどをお持ちで、子供たちに相続させたいと考えている親御さんにとって 相続税対策の手段として有効なもののひとつがリフォームです。
相続税対策の基本の一つは、相続財産そのものを減らしておくことです。
古いアパートを所有していて今後リフォームをする必要があるとお考えの場合は、そのリフォームを親が亡くなる前に親の現預金で済ませれば、リフォーム代金分の相続財産を減らすことができます。
増改築や種類変更を伴わない程度のものであれば、リフォームをしても建物の相続税評価額は上がらないため、相続上の評価は変えずに建物の価値を上げた状態で贈与することがきるのです。

 

5.まとめ

相続税の節税対策にも色々な方法があります。
相続について何から始めていいかわからない、不安だ、といったことを少しでも感じているなら、ぜひ専門家にご相談ください。
個別に相談するのは億劫だと言う方は、まずはお気軽に勉強会にご参加ください。

不動産相続事例

収益が悪い“赤字不動産”の相続。有効活用するには?

ご相談にいらっしゃったY様ご夫婦は、不動産のオーナー様でした。
Y様の父は既に他界されており、弟様が2人いらっしゃいます。ご夫婦にお子様はいらっしゃいません。

お持ちの資産は800坪の敷地に母屋(お母さま宅)とY様のご自宅が建っています。
その他に、賃貸アパートが4棟、太陽光発電をお持ちです。

 

1.相談内容

お母さまは現在お元気で暮らしていますが、万が一を考えて遺言を書いておくにも書き方が分からない。
そのことがきっかけで、お母さまはY様ご夫婦に相談し、将来を考えて今のうちに相続対策をしようと考えました。

 

2.課題、問題点

●兄弟間で揉めるのではないか?

お父様が無くなった時に自宅はお母さまが、そのほかの不動産はすべてY様が相続しました。その際、兄弟には現金で分割をしています。
しかし、今度は状況が異なります。
下の弟様は現在結婚していますが、賃貸住まいのため「自分の家が欲しい」と言っており、お母さまが無くなった時には、下の弟様は不動産を欲しがるでしょうし、そうなると上の弟様も欲しがると思われます。
今回も現金で分割か、あるいは土地を渡すべきか、Y様は悩んでいました。

●賃貸アパートは収入より支出が多い状態。そのまま相続すべきか?

4棟ある賃貸アパートですが、現在空室が増えてきており家賃も下がっている状況です。
そのまま相続しても負担になる可能性が高く、赤字であればかなり大きな負担です。
そこでこの機会に、賃貸アパートについても改善を施したいとY様は考えていました。

 

3.解決策

●資産状況を整理するため、ROA診断を実施する

まずY様の所有財産の内容と相続評価、市場評価(価値)、収益性の現状を把握するため、ROA診断をお勧めしました。
ROAとは、Return on Assetsの略で、事業に投下されている資産に対して利益がどれくらいあるかを示した指標です。その資産がどれだけ効率性があるかを測ることができます。
ROA診断を行うことで資産状況が全て見える化され、Y様も現状をはっきりと把握することができました。

ROA診断では、Y様の資産はほぼ不動産で分割ができないということ、所有する不動産の収益が悪化しているという2点が明確化されました。

●土地全体の再開発を行い、アパートの収益を改善

実際に現地へ行くと、アパート2棟は入り口が道路に面しているのですが、後の2棟は遠回りしない限り入り口には入れない作りとなっていました。
なぜかと言うと、道路側2つのアパートの間は室外機などの設備置き場として使われており、人が通れるほどの空間がないためでした。
一方で、その付近にある母屋は老朽化が進み、高齢のお母さまが住むには寒く住みづらい家となっていました。

そこで、母屋を改修すると同時にアパート4棟の領域を整理し、奥のアパートに入りやすいように動線を作ることを提案しました。
そうすることで、賃貸アパートの空室率と、母屋の老朽化の両方の問題を解決できます。

これにはY様もご納得いただくことができました。

●資産を整理した状態で兄弟間の配分を検討する

近隣の太陽光発電についても、収益率が悪いということが問題となっていました。
そこで、太陽光発電については賃貸アパートを建てて別の土地活用をすることをご提案しました。

収益シミュレーションの結果、賃貸アパートの方が利益が出そうだと言うことで、こちらもY様は快諾。
母屋の次はこちらに取り掛かることになりました。

これらにより、資産を相続した後にはどれくらいの利益が出るかが誰が見てもわかる状態となりました。
この状態でY様兄弟の分割案を考え、兄弟間できちんと話し合うことができたそうです。

 

4.この事例から学べること

一言で賃貸アパートがあると言っても、それを相続した際に収益はどうなのか、負債を抱えることにはならないかというように、後のことを考えて相続を考える必要があります。
特に、兄弟への分割予定がある場合などは、事前にお互い収支を理解した上で相続を行わないと、後で揉めることにもなりかねません。
今回の事例のようにROAを作成することはおすすめです。第三者が見てもその資産の収益性を理解することができます。
初心者がROAを作成するのは少しハードルが高いので、自信がない方は今回のように専門家が入ってもらうと安心です。

●土地活用など、資産を生かす手立てを考えましょう

ROAを作成して、収益性が悪いかったり、赤字にある資産がある可能性もあります。
負債が発生しそうな資産はそのままにせず、改善したいものですよね。
これを機会に、せっかくの資産を有効活用できないか手段を考えて見ましょう。
場合によっては売却や土地活用など、色々な方法があります。
もちろん諸費用などを考慮すると現時点では土地活用をしないほうが良い場合などもありますので、きちんとシミュレーションすることも大切です。

 

5.まとめ

土地や家など不動産の相続は、専門的なことも多く相続をした場合のメリット・デメリットを考えることが難しいこともあります。
相続について何から始めていいかわからない、不安だ、といったことを少しでも感じているなら、ぜひ専門家にご相談ください。
個別に相談するのは億劫だと言う方は、まずはお気軽に勉強会にご参加ください。

不動産相続事例

介護資金が不安。敷地を分割して売却すべき?

1.ご相談者様の家族構成・資産情報

S様は55歳の女性で独身で、現在80歳になるお母様と一緒に暮らしていらっしゃいます。
ですがここ最近、お母様に認知症の疑いがあり、S様が介護をしている状態です。
S様は2人姉妹の妹ですが、お姉様は遠くに住んでいるため、相続の話をする機会を持てずにいます。
S様の不動産資産は、現在お母様と暮らしている家と敷地のみで、S様の名義となっています。

 

2.相談内容

●母親の介護のための資金が不安

S様のお母様は現在年金で暮らしており、介護費用が発生した場合はS様が支払いをしています。
これから先の介護費用はどれくらいかかるのか、自分の稼ぎだけで払うことができるのか、S様は以前から不安を感じていました。

3.課題、問題点

●資金問題を早急に解決するには?

S様のお母様は、今まではとくに体の不調もなく生活していましたが、ここ半年ほどで急激に体調が悪化し、認知症の症状が出始めました。
認知症が進めば病院での治療費だけでなく、ヘルパーさんに来てもらったり、デイサービスを利用する可能性も十分に出て来ます。
他にも、お母様がケガをしないように、階段に手すりをつける・部屋の段差をなくすなど、家の改修工事が必要になる場合もあります。
今まではS様が介護費用を支払っていましたが、このまま症状が進めば払えなくなる可能性があります。
お母様の認知症の進行具合からいっても、できるだけ早く介護資金の問題を解決する必要があります。

 

4.解決策

●S様のご自宅を確認、敷地の要不要を整理

S様の不動産資産は、現在お母様と暮らしている持ち家とその敷地のみです。
他に亡くなられたお父さまから相続した土地などもないので、土地を貸したり売却して収入を得ることはできないかと思われました。
しかし、S様の実家を見に行ったところ、S様とお母様が暮らす家は土地の半分ほどしか使っておらず、他は駐車場や倉庫、自家菜園などに使用していることがわかりました。
今はお二人しか暮らしていないのでそれほどスペースは必要なく、駐車場や倉庫などは不要と思われます。

●自宅部分のみ残し、残りの土地を売却して資金を確保

駐車場や倉庫に使われている土地を利用して、戸建賃貸や小さめの賃貸アパートを建てれば、そこから収入を得ることができる可能性があります。
しかし、S様は家賃収入で継続的に収入を得ることよりも、認知症が進行しているお母様の介護費用のために出来るだけ早くまとまった資金が必要との事でした。
そこで、全体の敷地のうち自宅部分だけを残して、残りの土地を売却することを提案しました。
S様の土地は250坪で、自宅に使われているのはそのうちの120坪なので、残りの130坪を売却すれば売却金額は約4,000万円ほどになると想定されます。
これなら十分な介護資金になるとS様は安心し、敷地を分割して売却することに決めました。

 

5.この事例から学べること

●土地を売却することのメリット・デメリットを把握しましょう

使っていない土地がある場合、土地を貸す、売却するなど複数の選択肢があります。
土地を売却することのメリットは、資産を現金化できることです。
現金化することで、その資金で住宅ローンを支払ったり、または他の立地のよい土地を買ったりすることもできます。
S様の場合、なるべく早くお母様の介護費用に使う資金が必要でしたので、土地を売却してまとまった資金を得ることを選択されたのです。
また、現金化することで相続人が複数いた場合に遺産を分けやすくなります。
S様は2人姉妹ですので、お母様が亡くなられた場合は残った現金を平等に分けることができます。

 

もちろん、土地の売却にはデメリットもあります。
土地を貸した場合と違い、売却してしまえばそれ以降はその土地を利用して収益を得ることはできなくなりますし、宅地として使用していた不動産資産を現金化することで、相続税上の評価は大きく上がります。
それによって相続税がかかるようになってしまうということもありますし、売却して得た利益にも税金がかかります。

 

使っていない土地をどう利用するかは、ご自分の状況、その土地がどのようなものかで選択肢は変わります。
それぞれのメリット・デメリットをきちんと把握したうえで判断しましょう。

 

6.まとめ

いかがでしたか?

相続した土地をどのように使うのが自分にとってよいのか判断するには様々な専門知識が必要です。
相続について何から始めていいかわからない、不安だ、といったことを少しでも感じているなら、ぜひお気軽に勉強会にご参加ください。